永住権職種
IT人材でオーストラリア
永住権を目指すには
|必要な資格・費用・手順を解説
人気のIT職種から、ITコース・卒業ビザ・ACSのスキルアセスメント・就労ビザ申請までの流れをまとめて確認できます
IT人材で永住権を目指すには、オーストラリアでIT分野の学士(Bachelor)または修士(Master)コースを修了し、卒業ビザで滞在しながら就労経験を積むかProfessional Yearを修了したうえで、ACS(Australian Computer Society)によるスキルアセスメントに合格し、就労・永住ビザを目指す流れが基本になります。
IT職は世界的に需要が高い一方、職種によって求められるスキルや学位が異なり、ビザの条件も年々厳しくなる傾向があります。このページでは、登録移民エージェントが在籍するSOL留学での経験から、主なIT職種の仕事内容、必要な学位・英語力・費用、永住権取得までの4ステップ、おすすめの学校までを整理して解説します。
永住権・ビザ・スキルアセスメントの制度や費用は頻繁に変更されます。本ページの数値は執筆時点の参考情報です。ご自身の状況に合わせた最新情報はSOL留学へお気軽にお問い合わせください。
IT人材でオーストラリア永住権は目指せますか?
はい、現在も永住権を目指すことが可能です。Software Engineer、ICT Security Specialist、ICT Business AnalystなどのIT職は、MLTSSL(中長期戦略技能リスト)およびCSOL(Core Skills Occupation List)に含まれる職業です。オーストラリアだけでなく世界的に需要が高く、身につけたスキルや経験は他の国で働く可能性を広げることにもつながります。
IT職のスキルアセスメントはACS(Australian Computer Society)が査定機関です。オーストラリアの学位を取得した方がACSで査定を受ける場合、学位に加えて卒業後1年以上の関連就労経験、またはACS Professional Yearの修了が求められる点が他の職種との大きな違いです。
一方で、IT職は永住権を目指す方に人気の職種のため、技術独立ビザ(Subclass 189)などの招待を受けるには高いポイントが求められる傾向があります。英語力や現地での就労経験など、ポイントを積み上げる計画も併せて考えることが大切です。
オーストラリアでのIT人材の仕事内容とは?

IT分野は専門性の高さと需要の高さから、永住の目的だけでなく就職スキルの一つとしても常に人気があります。一方で、IT職を一つの職種として定義するのは難しく、ソフトウェアエンジニア・開発者、サイバーセキュリティスペシャリスト、データサイエンティスト・データアナリスト、クラウド・AIエンジニア、ネットワークエンジニア・ITサポートなど、役職は多岐にわたります。
就職において必須の学位はありませんが、将来的なビザの観点では、いずれの職種も一般的に最低Bachelor以上の学位が必要となります。以下で特に人気のある3つの職種を比較します。
Software Engineer / Developer:ソフトウェアエンジニア・開発者
企業や個人向けのアプリやシステムを設計・開発し、テストや改善を通じて最終的なソフトウェアの完成まで携わる職種です。ソフトウェアエンジニアや開発者として、他の役職を兼ねることも多くあります。
| ANZSCOコード | 261313 |
| 主な関連コース | Bachelor of IT / Bachelor of Computer Science / Bachelor of Information Systems / Master of IT など |
| コース期間 | 2〜3年 ※コースにより変動 |
ICT Security Specialist:サイバーセキュリティスペシャリスト
システムやネットワーク上での情報漏洩の防止や、サイバー攻撃に対するセキュリティ体制の強化に取り組む専門職です。企業規模を問わず需要が高まっている分野です。
| ANZSCOコード | 262112 |
| 主な関連コース | Bachelor of IT / Bachelor of Computer Science / Bachelor of Science(Cyber Security)/ Master of IT / Master of Cyber Security など |
| コース期間 | 2〜3年 ※コースにより変動 |
ICT Business Analyst:ビジネスアナリスト
企業の業務課題の分析やビジネス要件の整理を行い、ITシステムの導入などにおいて、技術者・開発者と利用者・依頼主の間に立って改善策を提案する役割を担います。
| ANZSCOコード | 261111(ICT Business Analyst) ※関連職種:261311(Analyst Programmer) |
| 主な関連コース | Bachelor of IT(Business Analysis)/ Bachelor of Information Systems / Master of Business Information Systems(MBIS)/ Master of IT(Business Analysis専攻)など |
| コース期間 | 2〜3年 ※コースにより変動 |
上記職種における主な勤務先・業種は以下の通りです。
-
- IT・テクノロジー企業
- コンサルティング会社
- 教育・研究機関
- マーケティング・E-commerce企業 など
また、IT人材は必ずしもIT関連の企業で働く必要はなく、金融・観光・医療・政府機関など、さまざまな業界で活躍できることも大きな魅力です。
IT人材に必要な資格・英語力・費用はどれくらいですか?
IT人材として永住権を目指す場合、高校卒業後に進学する3年制のBachelor of Information Technology / Computer ScienceまたはBachelor of Information Systems、既に学士号をお持ちの方向けの2年制Master of Information Technology / Information Systemsが主な選択肢です。学費は年間約$25,000〜$57,000、入学にはIELTS 6.0〜6.5前後の英語力が目安になります。以下でコースごとの違いを比較します。
Bachelor of Information Technology / Computer Science:ITを幅広く学ぶルート
IT分野で最もメジャーな専攻です。大学によってInformation Technology(IT)やComputer Scienceなど名称が異なり、専門性に多少の違いはありますが、一般的に1年次でIT分野全般の基礎を学び、2年次以降は選択した専門分野での実践力を磨くことに重点を置きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 就学期間 | 3年間 |
| 平均費用(年間) | 約$25,000〜$57,000 ※大学により大きく異なります |
| 入学に必要な英語力 | IELTS 6.0〜6.5相当 ※大学により異なります |
| 授業内容 | プログラミング基礎 / データベース / Web・モバイル開発 / ネットワーク / クラウド / サイバーセキュリティ / 情報システム / ビジネス分析 / プロジェクトマネジメント / 選択授業 など |
| 将来のキャリア | アプリ・Web開発 / クラウド・ネットワーク担当 / セキュリティスペシャリスト / ITコンサルタント / ビジネスアナリスト / エンジニア など |
Bachelor of Information Systems:IT×ビジネスを学ぶルート
ITやComputer Scienceと並ぶメジャーな専攻です。データの分析・活用に重点を置き、データや情報をビジネスにどう還元できるかを追求するため、ビジネス関連の科目が多くなるのが特徴です。こちらも1年次でIT分野全般の基礎を学び、2年次以降はより専門性に特化した内容を学びます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 就学期間 | 3年間 |
| 平均費用(年間) | 約$35,000〜$57,000 ※大学により大きく異なります |
| 入学に必要な英語力 | IELTS 6.0〜6.5相当 ※大学により異なります |
| 授業内容 | プログラミング基礎 / データベース / ビジネス基礎 / ネットワーク / クラウド / サイバーセキュリティ / 情報システム / ビジネス分析 / プロジェクトマネジメント / 選択授業 など |
| 将来のキャリア | ITコンサルタント / データアナリスト / ビジネスアナリスト / システムデザイナー など |
Master of Information Technology / Information Systems:学士保持者向けのルート
前述したInformation TechnologyとInformation SystemsのMasterコースです。コース期間が2年間のため、Bachelorと比べて選択授業は少なく、1年次からIT分野全般の基礎と特定の専門分野を並行して履修します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 就学期間 | 2年間 |
| 平均費用(年間) | 約$26,000〜$57,000 ※大学により大きく異なります |
| 入学に必要な英語力 | IELTS 6.0〜7.0相当 ※大学により異なります |
| 授業内容 | プログラミング基礎 / データベース / Web・モバイル開発 / ビジネス基礎 / ネットワーク / クラウド / サイバーセキュリティ / 情報システム / ビジネス分析 / プロジェクトマネジメント / 選択授業 など |
| 将来のキャリア | アプリ・Web開発 / クラウド・ネットワーク担当 / セキュリティスペシャリスト / ITコンサルタント / ビジネスアナリスト / エンジニア など |
Masterコースには、IT関連の学歴や職歴が求められるAdvanced(上級)コースなどもあり、入学条件は大学によって異なります。ご自身のバックグラウンドで出願できるコースは、出願前にご相談ください。
IT人材として永住権を取得するまでの4ステップは?
IT人材として永住権を目指す場合、①コース履修 → ②卒業ビザ(Subclass 485)申請 → ③ACSのスキルアセスメント → ④就労ビザ・永住ビザ申請という4つのステップを踏むのが基本的な流れです。それぞれの内容を見ていきます。
Step 1コース履修(2〜4年)
IT人材として就労するうえで必須となる学位レベルの定義はなく、役職に応じて求められるスキルや経験が異なります。ただし、IT人材としてオーストラリア永住権の取得を考える場合は、ビザ申請の観点からBachelor以上のコース履修が主な選択肢となります。現時点でのバックグラウンド(学歴・職歴)に応じて、Bachelor(3〜4年)またはMaster(2年)のいずれかが選択肢に上がります。卒業後のプランによって必要な学位レベルや履修期間も異なるため、詳細はぜひお問い合わせください。
Step 2卒業ビザ(Subclass 485)の申請
卒業ビザ(Temporary Graduate visa – Subclass 485)は、オーストラリアの教育機関を卒業した留学生が申請できる一時的な滞在・就労ビザで、学生ビザのような就労制限なくオーストラリアに滞在できます。多くの留学生がこの期間中に就職先を見つけ、ACSのスキルアセスメントに必要な就労経験を積みながら、次の就労・永住ビザの準備を進めます。ITの学位は大学(Bachelor以上)に該当するため、主に以下のストリームが対象となります。
Post-Higher Education Work stream(大学など)
| 対象 | オーストラリアの大学や高等教育機関でBachelor / Honours / Master / Doctoralなどのプログラムを修了 |
| 対象コース・教育機関 | CRICOSに登録されたコースで、2年(92週)以上の学習期間を満たしていること(過去6か月以内に保持していた学生ビザで履修したもの) |
| ビザの有効期間 | 学位により2年〜3年(一定条件による追加で延長あり) |
| 英語要件 | IELTS 6.5(各バンド5.5以上)または同等の英語技能試験のスコア PTE, TOEFL iBT, OET, Cambridge検定など |
| 年齢 | 申請時に35歳以下であること |
Step 3ACSによるSkill Assessmentのパス
Skill Assessmentは、各個人の職業スキルや資格がオーストラリアの基準を満たしているかを査定するプロセスです。IT人材の査定機関はACS(Australian Computer Society)で、オーストラリアの学士号以上を取得した方は「Post Australian Study」という区分で申請するのが一般的です。
Skill Assessmentへの合格は、後述するSubclass 189・190・491などの就労ビザ申請に必須の条件です。
| 学位 | オーストラリアの学士号以上。ACS認定コースの卒業に限らず、規定のIT関連単位(履修内容)を満たしていれば申請可能です |
| 就労経験・PY | コース卒業後1年(365日)以上の関連就労経験、またはACS Professional Yearプログラムの修了 |
| 申請費用 | AUD $1,136(Post Australian Study) |
ACSの審査基準・費用は変更されることがあります。ご自身の学位・就労経験が基準を満たしているかは、ACS公式サイトまたはSOL留学まで必ずご確認ください。
Step 4就労ビザ(永住ビザ)申請
IT人材の各職種はMLTSSL(中長期戦略技能リスト)およびCSOL(Core Skills Occupation List)に含まれ、対象となる主なビザは以下の通りです。ビザの申請条件や詳細は各ビザのページからご確認ください。
ITコースを学べるおすすめの学校はどこですか?
QLD州・NSW州・VIC州にキャンパスを持つSouthern Cross University(SCU)、QLD州のQueensland University of Technology(QUT)、VIC州のMonash Universityは、いずれもIT分野で実績があり、日本人留学生からの人気も高い学校です。それぞれの特徴とコース情報を比較します。
サザンクロス大学(Southern Cross University)

画像引用元:https://www.scu.edu.au/experience/explore-our-campuses/
NSW州にメインキャンパスを構え、ゴールドコーストやメルボルンなどのキャンパスも留学生に人気の大学です。全留学生対象の奨学金の代わりに、割引を適用済みの学費でコースを提供するなど、近年人気が高まっています。少人数制による学生一人ひとりへのきめ細かいケアや、3学期制による入学時期の多さも選ばれる理由です。Masterコースでも英語コースとのパッケージが認められています。
| コース名 | Bachelor of Information Technology Master of Information Technology |
| キャンパス | Gold Coast |
| コース期間 | 2〜4年 ※学位レベルにより変動 |
| 学費 | 約$25,000 ※2025年時点 |
| 入学条件 | Bachelor:高等学校卒業相当以上の学歴、IELTS 6.0(各バンド5.5以上)相当の英語力 Master:大学以上の卒業歴+関連する履修歴、IELTS 6.5(各バンド6.0以上)相当の英語力 |
クイーンズランド工科大学(QUT)

画像引用元:https://www.qut.edu.au/about/campuses-and-facilities
名前の通りテクノロジーや技術系の科目に力を入れている大学です。企業と連携したプロジェクトへの参加による実践重視の人材育成や、最先端の施設を活用したスキル向上に定評があります。他の大学と比べてコースの種類が多く、就職活動のサポートを積極的に行っている点も魅力です。
| コース名 | Bachelor of Information Technology(Computer Science / Information Systems) Bachelor of Data Science Bachelor of Games and Interactive Environments Master of Information Technology Master of Data Science |
| キャンパス | Gardens Point(ブリスベン) |
| コース期間 | 2〜4年 ※学位レベルにより変動 |
| 学費 | 約$44,200 ※2025年時点 |
| 入学条件 | Bachelor:高等学校卒業相当以上の学歴+GPA、IELTS 6.5(各バンド6.0以上)相当の英語力 Master:大学以上の卒業歴+関連する履修歴(コースにより)+GPA、IELTS 6.5(各バンド6.0以上)相当の英語力 |
モナッシュ大学(Monash University)

画像引用元:https://www.flinders.edu.au/campus/bedford-park
Go8(グループオブエイト)の一校で、オーストラリア最大規模を誇る大学です。その規模から企業との提携数もトップレベルで、研究機関とのプロジェクトに定評があり、インターンシップなどの実践がカリキュラムに含まれる割合も高くなっています。インターンやプロジェクトへ自主的に申請・参加することも可能で、豊富な選択肢と質の高い授業が評価されています。
| コース名 | Bachelor of Computer and Information Technology Bachelor of Information Technology Master of Data Science Master of Information Technology Master of Cyber Security Master of Business Information Systems |
| キャンパス | Clayton(メルボルン) |
| コース期間 | 2〜4年 ※学位レベルにより変動 |
| 学費 | 約$52,400 ※2025年時点 |
| 入学条件 | Bachelor:高等学校卒業相当以上の学歴+成績基準、IELTS 6.5(Listening・Reading 6.5、Speaking・Writing 6.0以上)相当の英語力 Master:大学以上の卒業歴+関連する履修歴+成績基準、IELTS 6.5(Listening・Reading 6.5、Speaking・Writing 6.0以上)相当の英語力 |
その他にITコースを提供している学校(州別)
上記3校以外にも、以下の学校でIT関連のコースが提供されています。
| QLD | The University of Queensland / Griffith University / Queensland University of Technology / Southern Cross University / CQUniversity / University of the Sunshine Coast / Australian Catholic University / James Cook University / University of Southern Queensland / Torrens University / APIC / Kaplan Business School など |
| NSW | The University of Sydney / University of Technology Sydney / Western Sydney University / Macquarie University / University of Wollongong / The University of Newcastle / Australian Catholic University / Torrens University / Victoria University / Kaplan Business School など |
| VIC | The University of Melbourne / RMIT University / Deakin University / Monash University / La Trobe University / Victoria University / Australian Catholic University / Federation University / Torrens University / APIC / Kaplan Business School など |
| SA | Adelaide University / Flinders University / Federation University / Torrens University など |
| WA | The University of Western Australia / Curtin University / Edith Cowan University / Murdoch University など |
よくある質問 FAQ
IT人材でオーストラリアの永住権は取得できますか?
はい。Software EngineerやICT Security SpecialistなどのIT職はMLTSSL・CSOLの職業リストに含まれており、IT関連学位の取得、卒業ビザでの滞在と就労経験(またはProfessional Year)、ACSのスキルアセスメント合格、就労ビザ・永住ビザ申請というステップを経て永住権取得を目指せます。
ITの学歴や実務経験がなくても目指せますか?
はい。高校卒業後であればBachelor of Information Technology / Computer ScienceやBachelor of Information Systems、他分野の学士号をお持ちであればMaster of Information Technology / Information Systemsから目指すことができます。Advancedコースなど、IT関連の学歴・職歴が求められるMasterもあるため、学校ごとの確認が必要です。
ACSのスキルアセスメントでは何が求められますか?
オーストラリアの学士号以上を取得した方は、規定のIT関連単位を満たした学位に加えて、卒業後1年以上の関連就労経験、またはACS Professional Yearの修了が求められます。申請費用はPost Australian Studyの区分でAUD $1,136です(執筆時点)。
IT人材で永住権のポイントを上げる方法はありますか?
英語力のスコアアップ、オーストラリア国内での就労経験、ACS Professional Yearプログラムの修了などがポイント加算の対象になります。IT職は人気職種で求められるポイントが高い傾向があるため、早めの計画が大切です。
卒業ビザ(485)の後、次に何をすればよいですか?
卒業ビザの期間中に関連分野で就労経験を積む(またはProfessional Yearを修了する)ことでACSのスキルアセスメントに申請し、合格後にSubclass 186・189・190・482・491・494などの就労ビザ・永住ビザへ申請を進めるのが一般的な流れです。ご自身に合ったビザの選び方はSOL留学までご相談ください。
📝 まとめ:進学・永住権に関するご相談はSOL留学まで
IT人材で永住権を目指す道のりは、職種と学位の選択・卒業ビザ・就労経験またはProfessional Year・ACSのスキルアセスメント・ビザ申請と複数のステップが絡み合い、高いポイントも求められるため、早い段階から逆算した計画が重要です。SOL留学では登録移民エージェント(RMA)による専門的なアドバイスが可能ですので、就労ビザの選択肢や永住権への具体的なステップも安心してご相談いただけます。
ビザに関する一般的な情報や学校紹介、コース申請などは無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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