皆さん、こんにちは! SOL留学カウンセラーのハルキです。 

 

本日はオーストラリアでの専門学校・大学留学の際に絶対に知っておくべきPathwayにつきましてお話していきたいと思います。 

近年、オーストラリアでの就労や移住などを目指し語学コースの履修だけでなくや専門学コースや大学に通うことを考えられる方が急増しているオーストラリアですが、入学を希望した際にまず突き当たる壁は英語力の証明となります。 そんな時に役立つのがPathwayプログラム! 

ただ、Pathwayとはそもそも何なのか” “誰でも使用できるのか?” “何がそんなに便利なのかわからない!といった方に向けて今回はこちらのPathwayの仕組みとその種類をいくつかの例に合わせてお話していきたいと思います 

 

目次 

  1. Pathway プログラムとは? 
  1. Pathwayプログラムの利点とは? 
  1. English Pathway (EAP/IELTS) について 
  1. Diploma Pathwayについて 
  1. Foundation Pathwayについて 

1.Pathwayプログラムとは?

まず初めに、Pathwayとは何ですか?という質問をよくお聞きします。  

Pathwayとは基本的に今後専門学校や大学に進学する方に大きく関係してきます。  

 

まず、オーストラリアで専門学校や大学レベル相当のコースを履修する場合、その学校によって入学基準が設けられています。こちらは大きく分けてAcademic RequirementEnglish Requirementの二つに分かれておりこちらは過去の採取学歴の証明英語力の証明になります。 

よくある例としては; 

コース  コースレベル  Academic Requirement   English Requirement  
Cookery

コース 

Certificate Diploma  高校2年次もしくは卒業相当の学歴  IELTS5.5 相当 

  

コース  コースレベル  Academic Requirment   English Requirement  
IT コース  Bachelor Master  大学卒業相当の学位  IELTS6.5 相当 

 

要求される最終学歴や英語力のレベルに関しては、申請希望するコースの種類や学位レベル、学校によっても異なるためこちらはその都度確認が必要となります。  

 

英語力の証明に関しては上記のIELTSのみでなくPTE, Cambridge, TOEFLなど学校に応じて使用が可能となります。  

 

ただ、いきなりIELTSなどの英語力の証明といわれても実際のところ、  

“今自分はどのくらいのレベルなの? “ 

“もしくはそのレベルまで自分で達することはできるの” 

“そもそも大学の勉強についていけるのか?” など不安は尽きませんよね? 

  

そういった方のために大学、専門学校入学前に英語力の向上や専攻を希望する分野での基礎的な勉強の準備をするための進学方法がPathwayプログラムとなります。  

 

その中でPathwayプログラムは大きく分けて以下の3つにカテゴリー分けされます 

  1. English Pathway 
  2. Diploma Pathway 
  3. Foundation Pathway 

上記三つのプログラムの主な違いは 

1.English Pathway:  

専門学校、大学入学時に使用。入学に必要な英語力を満たすために、主なコース内容は英語力の向上、大学レベルの勉強の仕方(エッセイやディスカッションなど)を学ぶ。 

 

2. Diploma Pathway:

大学入学時に使用。大学一年次に相当するコースDiplomaコースから学び特定の分野での基礎を固める。 

 

3. Foundation Pathway:  

大学入学時に使用。大学入学に必要な特定の基準(数学, 物理, 化学など)を満たしていない際に履修。 

 

以上の様に進学希望をするコースの前に上記いずれかのコースを取得してから進学する形になります。 

と、大まかな概要はこちらの様になりますが実際にこちらのコースを履修することでどのような利点が生まれるのでしょうか? 

2.Pathwayプログラムの利点とは?

ここまでの内容でPathwayプログラムは専門学校や大学に入るための準備コース、入学基準を満たせるようにするコース、という理解が付いたかと思いますが実際にこちらのコースを取得するとなった場合どのようなメリットが生まれるおでしょうか? 

取得するコース・プログラムによって多少の差はありますが主な利点としては; 

  • 入学に際していくつかの条件が免除される 
  • 学費を割安に抑えることができる 
  • 入学後のコース内容についていけるようになる 

などになります。 

 

  • 入学条件の免除 

まず一番大きな利点としてはこちらの入学条件の免除になります。前述のとおり専門学校や大学に入学する際は英語力や学歴の証明が必要になりますが、Pathwayプログラムを使用することでこちらが免除されます。具体的な内容としては; 

English Pathwayコース履修 => 入学に際しての英語力の証明が免除 

*語学コースの履修期間は学校ごとに指定されます。 

Diplomaコース履修 => 入学に際しての学歴証明・英語力の証明が免除 

など、具体的な履修コースやその内容は後ほどお伝えいたします。 

 

コスト削減 

こちらは主にDiploma Pathwayの方法に当てはまります。 

前述のとおりDiplomaコースは大学一年次に相当しますため、こちらのコース卒業後に大学編入する場合は大学2年次からスタートとなります(大学やコースにとって多少変動致します)。 

そのため大学(Bachelor)1年次をDiplomaで代用する形になるのですが、ここで大きなポイントとしてはDiplomaの1年間はBachelorの一年間よりも平均して割安となります。そのためBachelorであれば同じ3年間の履修・卒業であったとしても1年次にDiplomaコースを履修することで最終的な学費を抑えることが可能となるんです! 

こちらも後ほど詳細をお話致します。 

 

  • 入学後のコース内容についていけるようになる 

こちらはそのままですが、語学コースでもDiplomaコースでも一番の履修目的は専門学校や大学の授業についていけるようにすることにあります。英語力の向上や特定の分野での基礎を学んでから進学することで入学前に抱えていた抱えていた実際に授業についていけるのか?という点を取り除くことができます。 

3.English Pathway (EAP/IELTS) について

ここまでPathwayプログラムの概要やその利点についてお話してきましたが、ここからは実際にどういったコースがあるのか、またその流れについて参考例を交えながらお伝えしていきます! 

まずEnglish Pathwayにはどのようなコースがあるのかという点ですが、こちらは主に; 

  • English for Academic Purpose (EAP) コース 
  • IELTS コース 

に分かれます。 

Cambridge検定コースなどもPathwayとして使用可能になることがりますが、学校によって差がるので今回は省かせて頂きます。また学校によってはUniversity PathwayコースやPathway Programなど呼称が異なりますがコースの内容は上記の2つになります。 

どちらのコースでもPathwayとして使用可能ですがコース内容の違いとしては以下の様になります。 

 

IELTSコース EPAコース
目的 IELTSのスコアを取ることに特化した英語力向上 進学先で使用するより実践的な英語力の向上
履修内容 IELTS試験対策としてリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4セクションに分かれた授業 英語でのディスカッション、プレゼンテーション、エッセイの書き方や参考文献の使用方法など

 

どちらのコースを履修するかは個人個人の希望によりますが、進学先の学校・大学から指定がある場合はそちらを選ぶ必要があります。またこちらのPathwayコースにも英語力の条件は設定されており、仮にその英語力に満たしていない場合は一般英語コースからの履修が開始可能となります。 

少しイメージづくりとして以下の参考例をご紹介いたします。 

 

ケース1:Cookeryコースへの進学希望  

コース進学条件:IELTS 5.5 

現在の英語力:IELTS4.5  

 参考履修プラン: 

#1 [語学学校A] EAP/IELTSコース12週間履修 => [専門学校B] Cookeryコース入学 英語力の証明免除 

#2 [専門学校B] EAP/IELTSコース12週間履修 => [専門学校B] Cookeryコース入学 英語力の証明免除 

 

 こちらは比較的わかりやすいケースとなり、現時点で自身の英語力がわかっており、入学条件に満たしていないためEAPコースから初めて卒業後Cookeryコースに入学する形になります。 

また、一般的にコースの履修先としては専門学校が独自に開講している語学コースかその学校が提携している語学学校のコースどちらかご希望に合わせて履修が可能となりまし。 

 

ケース2:Cookeryコースへの進学希望 

コース進学条件:IELTS 5.5 

現在の英語力:不明 

*こちらのケースの場合はまず専門学校の提供する入学テストを受けその結果に基づき履修プランを立てます。

参考履修プラン: 

[語学学校A] 一般英語コース10週間 =>  [語学学校A] EAP/IELTSコース12週間履修 => [専門学校B] Cookeryコース入学 英語力の証明免除 

 

 テストを受けた結果、仮にIELTSコースやEAPコースへの入学条件に英語力が足りていない場合は学校側が指定する期間一般英語コースから履修開始が可能となります。 

 

ケース3:大学進学 (Bachelor of Business) 

コース進学条件:IELTS 6.5 

現在の英語力:IELTS 5.5 

 

参考履修プラン: 

#1 [大学A] EAPコース12週間履修 => [大学A] Bachelorコース入学 英語力の証明免除 

#2 [語学学校B] EAP/IELTSコース12週間履修 => [大学A] Bachelorコース入学 英語力の証明免除 

 

 

 こちらも専門学校と同様に大学で提供のある語学コースと提携している語学学校で選べることがありますが、大学進学の場合は大学内の語学コースしか認められないことが多くなります。 

また、大学やコースによってはEnglish Pathwayをそもそも認めないこともありますのでこちらは進学前に確認が必要となります。 

 

ケース4:大学進学 (Bachelor of Business) 

コース進学条件:IELTS 6.5 

現在の英語力:IELTS 5.5 

参考履修プラン: 

#1 [大学A] EAP/IELTSコース12週間=> [大学A] Diplomaコース1年間 => [大学A] Bachelorコース入学 英語力・最終学歴の証明免除 

#2 [語学学校B] EAP/IELTSコース12週間履修 => [大学A] Diplomaコース1年間 => [大学A] Bachelorコース入学 英語力の証明免除 

こちらは後ほどご説明させて頂きますが、語学コースを履修後にDiplomaコースを先に履修してからの進学方法となります。 

 

以上の様に、専門学校・大学への進学をお考えの際に現時点での英語力が足りていないという場合は自分で英語テストの結果を取得するだけではなく上記のPathwayを使用して英語力の証明を免除することも可能となります! 

もちろん語学コースを履修することで最終的なコストが増えてしまう可能性がりますので、こちらのEnglish Pathwayを使うか否かは現時点での英語力と入学条件の差や予算などを踏まえて考える必要があります。 

 

4.Diploma Pathwayについて

こちらのPathwayにおける入学システムは上記のEnglish Pathwayとほとんど同じ形にはなりますが、主にBachelorコースへの進学をお考えの際に英語力の免除や基礎からの学習を開始したい場合に選択されます。 

  • まずDiplomaコースとは? 

こちらはオーストラリアで大学一年時にあたる学位になり、主に現地高校を卒業した学生や大学進学を考える留学生が対象となっています(学校によっては現地の学生も多く在籍します)。 

 

従来の大学一年時の授業などと比べてより基礎から学びやすいようにコースが調整されており、留学生にとっては大学入学に対する準備期間として使用することができます。またこちらのコース終了後Bachelor(大学)コース二年目に編入ができるため、トータルでの履修期間は大学への一般入学と変わりません。(少数のコースによっては半年ほど伸びる場合もあります) 

 

主なコース概要としては以下の様になります; 

Diploma
入学条件英語力 IELTS5.5相当(すべてのセクションで5.0以上)

*コースによって条件は変動致します

使用可能な英語技能試験 IELTS, PTE, Cambridge, TOEFL iBTなど

*学校にとって異なります

最終学歴 Year10-Year12 相当

日本国籍の場合、高校卒業2年次から卒業相当となります。

コース履修におけるメリット 希望の専攻を基礎から準備ができる

大学の一年分の学費と比較して割安になる

英語力の入学条件がBachelor より下がる

一般入学と変わらない時期で卒業可能(選考による)

 

 こちらもEnglish Pathwayと同様に参考例をもとに流れをご説明いたします。 

 

参考ケース:大学進学 (Bachelor of Business) 

コース進学条件:IELTS 6.5 

現在の英語力:IELTS 5.5 

参考履修プラン: 

#1 [大学A] Diplomaコース1年間 => [大学A] Bachelorコース入学 英語力・最終学歴の証明免除  

#2 [TAFE/専門学校B] Diplomaコース1年間 => [大学A] Bachelorコース入学 英語力の証明免除 

 

 

 Diplomaコースから大学に進学する場合は、大学付属のDiplomaコースから進学する方法とTAFEやプライベートカレッジで提供のあるDiplomaコースから大学に進学する方法に分かれます。ただし、TAFEやプライベートカレッジから進学する場合は大学との提携内容によってBachelor進学後、通常通り2年間で卒業か2年半での卒業など期間が変動するため、事前に進学希望の大学が提供している単位認定内容を確認する必要があります。 

 

また、同じ大学内でのDiplomaコース履修の場合でもDiplomaBachelorで互換性のないコースを履修した場合単位認定が認められずBachelor進学後1‘年次からの開始になることもあります。 

 

参考例1; 

Diploma of Business => Bachelor of Business 

1年間 + 2年間 = 合計3年の履修 (1年間の単位認定) 

 

参考例2; 

Diploma of Hospitality => Bachelor of Business 

1年間 + 2.5年間 = 合計3.5年の履修 (半年間の単位認定) 

 

参考例3; 

Diploma of Business => Bachelor of Nursing 

1年間 + 3年間 = 合計4年の履修 (単位認定なし) 

 

*こちらはあくまでも参考例となります

 

参考例1と2はわかりやすいかと思いますが、参考例2の様に関連性のあるコースであった場合でも進学先の大学が認める単位をDiplomaコースで履修していない場合は1年分の単位認定が認められないことがあります。

 

以上の様にDiplomaコースの主な目的は、基礎からの学習とDiplomaから始めることによるBachelorコースの英語力証明の免除になります。また、コースによってはDiplomaの一年目の方が学費が安くなるのでコストを少しでも抑えたい方におすすめの方法となります。 

5.Foundation Pathwayについて

さて、ここにきて新しい項目が現れました、ファウンデーションコースになります。 

前述したEnglish Pathwayコースが英語力向上、Diplomaコースが専攻内容の基礎学習のためのコースなのに対して、こちらのコースでは英語力の向上と共に進学する専攻・コースに必要な基礎科目(数学、物理、化学…など)や大学で取り組む課題などの取り組み方や構成などについても勉強をします。大学進学時の学歴の証明は通常高校や大学の卒業歴を提供するだけのことが多いですが、大学や専攻によっては特定の科目を履修していることや一定の成績を残していることが条件に加わります。 

つまりこちらのコースは、冒頭にお話しした大学入学に際してAcademic Requirement を満たすことができなかった方などが受けるコースになります。 

 

仮に英語力が大学の入学条件に達していた場合でも特定の学歴や専攻またはGPAを求められ、それらを満たすことができない場合はこちらのコースを履修することが必須となります。ただFoundation コース事態にも入学基準(IELTS5.5相当)があるためそれらを満たせない場合はまずEnglish Pathwayコースを取得しその後Foundation コースに入学することになります。 

 

*注意点! 

Diplomaコースとは異なり、あくまで入学基準を満たすためのコースのため、大学進学時に単位認定などは認められません。そのためFoundationコース卒業後の大学履修期間はもともとの期間と同じになります。 

 

そのため、こちらのPathwayプログラムは入学基準を満たすために必須の方以外には基本的に必要ありません。英語力の免除やコスト削減という意味ではこれまでにご紹介したEnglish PathwayコースやDiplomaコースからの履修がおすすめとなります。