永住

地方エリアで永住権を目指す
地方のメリットを細かく解説

📅 2026年7月更新
✍️ カウンセラー:Kasumi Shibata
「永住権を目指すなら地方に行った方が有利」「地方で学ぶと就労ビザを取得しやすい」といった話を耳にしたことがある方も多いでしょう。 実際、地方エリアで就学・就労することでEOIポイントの加点やSkilled Visaの条件面で優遇を受けられる場合があり、永住権取得において一定のメリットがあります。 本記事では、地方エリアで永住権を目指すメリットと注意点について、移民制度の仕組みとあわせて解説します。 
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地方エリアの定義

オーストラリアの地方エリアにはさまざまな定義がありますが、本記事ではオーストラリア政府が定めるDesignated Regional Areaを指します。

かなり簡潔に説明すると、「シドニー・メルボルン・ブリスベン以外のエリア」と考えるとイメージしやすいでしょう。

実際には州や郵便番号(Postcode)によって細かく指定されており、同じ都市圏でも地域によって扱いが異なる場合があります。

正確な地域区分については、移民局が公開しているDesignated Regional Area Postcodesをご確認ください。

📌 マイグレーションエージェントメモ
近年は「地方移住=田舎暮らし」というイメージだけではありません。アデレード、パース、ゴールドコースト、サンシャインコースト、ホバートなど、多くの人気都市も地方エリアに含まれています。

メリット① EOIの地方ポイント

Subclass 189、190、491などのSkilled Visa(技能系永住権・就労ビザ)を目指す場合、EOI(Expression of Interest)の申請が必要になります。

EOIポイントとは、年齢・英語力・学歴・就労経験などの条件に応じてポイントが加算される制度です。

申請者は合計ポイントをもとに評価され、ポイントが高い人から順にビザ申請への招待(Invitation)を受ける仕組みになっています。

そのポイント項目の一つに「地方エリアでの就学」があります。

指定された条件を満たすと、EOIポイントが5ポイント加算されます。

この就学は最低2年間(92週以上) の学士以上の学位、またはDiploma, Advanced DiplomaまたはTrade系の学位の履修を意味します。 

📌 マイグレーションエージェントメモ
地方ポイントを取得するためには、学校が地方エリアにあるだけでなく、就学期間中の居住地も地方エリアである必要があります。後から証明を求められる可能性もあるため、賃貸契約書や公共料金の請求書などは保管しておくことをおすすめします。

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メリット② 491ビザという選択肢

Skilled Visaの一つであるSubclass 491(Skilled Work Regional Visa)は、地方エリアに居住・就労している方を対象としたビザです。

つまり、地方エリアで生活することによって申請できる就労ビザの選択肢が増えるというメリットがあります。

コースの履修自体は都市部でも可能ですが、卒業後に地方エリアへ移住し、そこで就職することで491ビザの申請要件を満たせるケースもあります。

さらに491ビザは州政府または家族スポンサーによるノミネーションを受けることで、EOIポイントが15ポイント加算されます。

EOI申請に必要な最低ポイントは65ポイントのため、そのうち15ポイントを確保できることは非常に大きなアドバンテージとなります。

永住権へのルートを考える上でも、地方エリアは重要な選択肢の一つと言えるでしょう。

📌 マイグレーションエージェントメモ

卒業後に地方へ移るよりも、就学段階から地方エリアで生活することをおすすめします。学生のうちから地域の企業やコミュニティとのネットワーク作りができるため、卒業後の就職活動やスポンサー探しにおいて有利になるケースが多くあります。

メリット③ 地方州のSkilled Visaにおける条件とVisa発給数

Skilled Visaの中でも、Subclass 190および491の申請条件は州ごとに異なります。

また、条件は毎年見直されるため一概には言えませんが、一般的にはシドニーのあるNSW州やメルボルンのあるVIC州と比較すると、SA州、TAS州、WA州などの地方州の方が申請条件が比較的緩やかな傾向があります。

例えば、

  • 求められる就労経験年数が短い
  • 州内就学要件が設定されている
  • 州内就労実績によって申請資格を得られる
  • 対象職業リストが広い

など、地方州独自の優遇条件が設けられることがあります。

さらに、各州には毎年連邦政府から割り当てられるNomination Allocation(州推薦枠)が存在します。

地方州は人口規模に対して比較的多くの推薦枠が配分される傾向があり、その結果として都市部よりも州推薦を取得しやすいケースもあります。

そのため、永住権取得を優先的に考える場合は、留学先や就職先を選ぶ段階から地方州も選択肢に入れて検討する価値があります。

📌 マイグレーションエージェントメモ

州スポンサーの条件や職業リストは毎年変更されます。「去年は申請できたから今年も大丈夫」とは限りません。永住権を視野に入れて留学する場合は、学校選びの段階から最新の州政府情報を確認しながら進路を検討することが重要です。

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2025–26 State and Territory Nomination Allocations

州・準州 Skilled Nominated
(Subclass 190) visa
Skilled Work Regional
(Subclass 491) visa
ACT 800 800
NSW 2,100 1,500
NT 850 800
QLD 1,850 750
SA 1,350 900
TAS 1,200 650
VIC 2,700 700
WA 2,000 1,400
Sub Total 12,850 7,500
Total 20,350

📌 マイグレーションエージェントメモ
必ずしも毎年地方州の方がallocationの割合が多いというわけではないため、就学ビザを考える場合は、その年のallocationを確認することが大切です。

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メリット④ スポンサービザ取得の可能性

スポンサービザ(Subclass 482)を申請する場合、Skilled VisaのようにEOIポイントの申請は必須ではありません。

ただし、職種にもよりますが、地方エリアでは都市部と比べて人手不足が深刻なケースも多くあります。

特に人口の少ない地域では、フルタイムで長く働いてくれる若い人材は非常に貴重です。

実際に、地方で就職した方が、ビザの期限が近づいたタイミングで会社側から「スポンサービザを出すので残ってほしい」と提案されたというケースもあります。

もちろん、スポンサービザの取得には雇用主側の条件や職種、給与、申請者の経験などが関係するため、必ず取得できるわけではありません。

しかし、シドニーやメルボルンなどの大都市と比べると、地方では人材確保のためにスポンサーを検討する企業が見つかる可能性が高まる場合があります。

そのため、将来的にスポンサー就労ビザを目指す方にとっても、地方エリアでの就学や就職は一つの戦略になり得ます。

📌 マイグレーションエージェントメモ
スポンサービザは、単に会社が「雇いたい」と言えば申請できるものではありません。雇用主がスポンサーとしての条件を満たしているか、職種が対象職種に含まれているか、給与や職務内容が基準を満たしているかなど、複数の条件を確認する必要があります。地方で就職する場合でも、早い段階からビザにつながる職種かどうかを確認しておくことが大切です。

地方移住のデメリット

地方移住には、スキルドビザの条件が比較的緩やかであることや、州スポンサー枠の取得可能性、スポンサービザにつながるチャンスがあることなど、多くのメリットがあります。

しかし、だからといって単純に「地方=永住権が取りやすい」と考えるのは危険です。

地方エリアは都市部と比較して人口が少なく、雇用機会も限られる傾向があります。

そのため、希望する職種の求人が少なく、就職活動が長引くケースもあります。

当然ながら、仕事が見つからなければ就労ビザや州スポンサーの条件を満たせない可能性もあります。

また、学校の選択肢も都市部ほど多くありません。

専攻によっては希望するコースが開講されていなかったり、選択できる教育機関が限られたりする場合もあります。

さらに、地域によっては日本人コミュニティが小さく、日本食や公共交通機関などの利便性も都市部と比べると低くなることがあります。

そのため、「永住権の取得しやすさ」だけではなく、自分がその地域で数年間生活し、学び、働けるかという視点も非常に重要です。

📌 マイグレーションエージェントメモ

永住権戦略だけで学校や都市を決めるのはおすすめしません。地方であっても、自分が学びたい分野のコースがあり、卒業後に関連職種で就職できる可能性があるかを総合的に考えることが重要です。結果的に「仕事が見つからずビザにつながらなかった」というケースもあるため、留学・就職・永住権まで一貫した計画を立てましょう。

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📝 まとめ:自分に合った永住権戦略の考え方 

地方エリアで就学することで5ポイント、地方で就労し491Visaを申請することで15ポイントと計20ポイントのEOIポイントの恩恵が受けられます。ご年齢や英語力などでもともとポイントが低い方や、高ポイントが必要とされる職種を目指す方は地方で永住権を目指されることをお勧めします。 

都会は雇用機会が多く利便性も高いので人が集まりやすいという特徴があります。その分地方は永住権取得を後押しする制度が整備することによって、上手く人口のバランスを調節しているのです。重要なのは、「地方が有利」「都市が不利」と単純に考えるのではなく、自身の年齢、英語力、職歴、目指す職種を踏まえ、最適な戦略を選択することです。 

SOL留学では移民カウンセラーが常駐しており、一人一人に合わせた永住プランをご提案させて頂いております。 

SOL留学が選ばれる理由

オーストラリア政府認定留学カウンセラー


この記事は、SOL留学のオーストラリア政府認定留学カウンセラー(QEAC 12760・QEAC 12711)およびオーストラリア政府認定移民エージェント(MARN 1683521)監修のもと作成しています。